毎年、高エネルギー医学研究センターパナソニック医工学共同研究部門の伊藤春海特命教授が行っている公開授業が、12月10日に行われました。対象となる医学科4年生100名に加え、全国から医師や医療関係者30名が受講しました。
この授業は、最新で高度な医学、医療知識の習得を目的としたアドバンストコースの講義で、「画像診断―基礎から応用へ~呼吸器~」と題し、肺や機関誌などの呼吸器が、骨、筋肉などとどのような位置関係にあるか、体表から見てどの位置にあるのかを明確にし、それが画像にどう映し出されるかを学びました。
伊藤特命教授は、「正常時の画像にどのようなものが映っているかはっきり認識していれば、異常を発見することができる。」と話し、胸部X線写真がどのように構成されるかを体表から骨部、肺まで順を追って丁寧に解説し、画像を立体的にとらえる目を養うようアドバイスしました。会場には、2台のプロジェクター、肺標本を見る電子顕微鏡や写真資料、骨標本に加え、気管支?肺血管模型が置かれ、3Dプラズマディスプレイでは解剖画像や肺の組織像が角度や深度を変えて見ることができるよう準備。さらにシャウカステン(ディスプレイ機器)上に16枚のX線写真を並べました。
参加者は休憩中にも資料を片手に、標本と胸部写真を見比べたり写真に収めるなど熱心に学び、呼吸器のイメージを膨らませていました。伊藤特命教授は講義終了後も、学生や参加者からの質問に答えました。