2011年5月28日 朝日新聞
福井大学は、原子力防災と危機管理の研究部門を同大附属国際原子力工学研究所内に新設する方針を決めました。トップレベルの専門家を集め、日本の原子力防災で中心的な役割を目指します。同大学によると国内最多の原発がある福井で、原発事故が起きた際の対処を多角的に研究します。研究部門は6つに分ける予定で炉型ごとに深刻な事故でそのような状況が想定されるかを研究する部門、活断層や海底の地形を研究する部門、放射線の防護や計測に関する部門、低線量被曝の国際基準の設定に貢献する部門などを検討しています。福田学長は「日本の原発は安全ばかりが強調され、防災や危機管理が抜け落ちてきた。多種多様な原発を抱える福井で、あらゆる事故の想定を学問的に深める必要がある」と話しました。