2011年6月14日 福井新聞
福井市の福井大附属特別支援学校は、「ゆっくりじっくりスローライフ教育―生活?手づくり?共同の12年で育つ」を出版しました。自閉症や発達障害、知的障害のある4人がどう育ち、どのように社会に巣立っていったのかを、当時関わった教諭が共同執筆。小中高三つの学部の垣根を越えた教諭同士のつながりや、小学1年生から高校3年生まで全員が参加する縦割り班活動といった同校の取り組みの成果が、4人の成長の様子から伝わってきます。本では、4人の歩みのほか、同校前校長の熊谷高幸教授や、松木健一教授ら福井大教職員のコメント、保護者の声も紹介しています。同校校長の森透福井大教職大学院教授は「障害の有無を問わず、子どもの持ち味や思いにじっくりと寄り添うのが教育の原点。この本は、教育とはどうあるべきかを投げ掛けた書でもある。多くの教育関係者や気がかりな子どもを持つ保護者の皆さんに読んでいただきたい」と話しています。