報道の紹介

ホーム >  報道の紹介 >  北陸グリーンエネ研 紙パック発電自転車に充電(2011.7.26)

北陸グリーンエネ研 紙パック発電自転車に充電(2011.7.26)

2011年7月26日 福井新聞

北陸3県の産学官でつくる「北陸グリーンエネルギー研究会」は廃棄物となった紙パックなどのアルミを利用して水素エネルギーを発生させ、電動アシスト自転車を充電する試みを8月に東京都内で行う。福島第1原発事故により夏の電力不足が懸念される中、住民の足確保に一役買うとともに、新エネルギーとしての可能性を発信する。
同研究会は約60の企業、大学、自治体などで2009年に発足した。ジュースの紙パックや菓子袋の内側に使われているアルミニウムの多くが、ごみとして処分されていることに注目。独自開発した装置でアルミを分離、水酸化ナトリウムと反応させることで水素を発生させ、燃料電池に送り込み発電する技術を開発した。
これまでに融雪装置や建物のライトアップなどのデモンストレーションを展開、来年度末の実用化を目指している。
今回は8月1日~31日に東京都文京区が運営するレンタル自転車駐輪場で実施する。電動アシスト自転車は、標準的なタイプで2~3時間でフル充電でき、必要なアルミは120~180グラムという。県内では県民生協が協力し、スーパー「ハーツ」3店舗で紙パックを回収しており、今後回収場所を増やしていく方針だ。
太陽光や水力発電よりも天候に左右されない水素エネルギーは次代の有力なエネルギー源の一つ。同研究会顧問の堀照夫福井大大学院教授は「電力不足が叫ばれる今、新エネルギー普及にはチャンス。1か月という長期にわたって試行することで、日常生活で実用可能だと理解してもらえるのではないか。将来的には車や家電などの電気も賄えるようになれば」と話している。

│ 2011年7月26日 │
ページの先頭に戻る
前のページに戻る