2011年8月30日 福井新聞
放射性物質の正しい知識を身に付けてもらおうと27日、福井市の清水南公民館で学習会が開かれた。住民らは、放射線の健康への影響などを学んだ。
東日本大震災による福島第一原発事故を受け、同公民館が行った。同原発3号機の水素爆発で負傷、被ばくした自衛隊員を治療し、ヘリ搬送にも付き添った福井大医学部附属病院救急部の小淵岳恒助教(38)が講師を務めた。
同医師は、福島県での活動や震災発生直後の災害対策本部の様子などを紹介。また汚染と被ばくの違いや、被ばくを防ぐ「たき火の法則」や汚染の拡大を防ぐ「ペンキの法則」も説明した。
安定要素の服用で放射線ヨウ素が甲状腺に蓄積されないことや、セシウムは花粉対策同様、マスクなどの着用で被ばくをかなり防ぐことができるなどと話した。
今回の事故で、放射線への知識を深めた住民も参加しており、自然被ばくや医療被ばくで蓄積された線量と健康との因果関係を問う質問や、海草の摂取量と安定ヨウ素の服用量の相関性を問う質問が出された。