2011年9月5日 福井新聞
肺の病気に注意を促す市民公開講座が4日、福井市のアオッサで開かれた。長年の喫煙により患者が増えている「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」などの原因や治療について、県内の専門医が解説した。
日本呼吸器学会北陸支部が毎年、「肺の日」(8月1日)にちなんで北陸4県持ち回りで開いている。この日は県内の医師、薬剤師3人が約40人の市民を前に講演した。
福井大学附属病院呼吸器内科の飴嶋愼吾副科長は、気管支炎や肺気腫を総称するCOPDについて「たばこが大きな原因となる〝たばこ病″。国内の死者は年間1万5千人以上」と紹介。治療や予防には禁煙が極めて重要になる点を強調し「女性の喫煙率が上がりCOPDの増加が危ぐされている」との懸念も示した。
福井赤十字病院の長谷光雄副院長は気管支ぜんそくの治療について、県立病院の薬剤師前川聡史さんは薬の吸入療法の注意点についてそれぞれ話した。
近くには肺年齢を無料で測定できるコーナーも設けられ、健康に関心のある人で順番待ちの行列ができていた。